住宅ローン金利の今を知る|過去と比較してもまだ低い理由
日本の住宅ローン金利は、バブル期の高金利から長期的に下がり続け、現在は低位安定からやや上昇傾向にあります。
変動金利は依然として低水準を維持していますが、固定金利・長期金利はゆるやかに上昇しています。
■ 金利推移の主なポイント
● 1990年代初頭(バブル崩壊前後)
- 変動金利:5%~8%超
- 固定金利:7~8%台
いまでは考えられないほどの超高金利でした。
● 1990年代半ば~2000年代
- 日銀の金融緩和政策で金利が急低下
- 2000年ごろには変動2~3%、固定3%台まで下落
● 2010年代以降(超低金利)
- 変動金利:0.5~1.0%台
- フラット35:1~2%台で安定
● 2020〜2025年
- 変動金利:0.3~0.6%台(大手行・最優遇)
- 固定金利:1.2~1.8%台
- フラット35:1.8~1.9%台へ上昇傾向
■ 住宅ローン金利の推移表(目安)
| 年代 | 変動金利 | 10年固定 | フラット35 |
|---|---|---|---|
| 1990 | 8.5% | 7.0% | ― |
| 2000 | 2.5% | 3.5% | ―(制度なし) |
| 2010 | 1.0% | 2.0% | 2.2% |
| 2020 | 0.475% | 1.2% | 1.3% |
| 2024 | 0.45% | 1.7% | 1.82% |
| 2025 | 0.5% | 1.8% | 1.89% |
※フラット35は2003年制度開始のため、2000年以前はデータなし
(出典:住宅金融支援機構・主要銀行データ)
■ 日本とアメリカの金利の違い
2025年11月現在:
- アメリカの30年固定金利:6.3〜6.4%前後
- 日本のフラット35:約1.9%前後
→ 同じ住宅ローンでも、国によってここまで差があります。
→ 日本は「世界的に見ても超低金利」であることがよく分かります。
■ 今と昔の違い
- バブル期:変動 8%台、固定 7%台
- 現在:変動 0.3〜0.6%、固定 1%台
歴史的に見ても “いまはまだ低金利” と言えます。
ただし、
- 長期金利の上昇
- 物価・賃金の動き
- 日銀の政策転換
などから、
固定金利・フラット35はじわじわ上がる傾向が見られます。
■ まとめ
- 過去と比較すると、いまの住宅ローン金利は歴史的に非常に低い
- ただし固定金利・フラット35は上昇傾向
- 金利だけでなく、返済計画・家計全体で考えることが重要
住宅ローンは“金利だけ”で判断してはいけません。
ライフプラン全体の中で、無理のない返済計画を立てることが大切です。
